#09 電氣忍者 | 世界観設定コラム The World | SPECIAL | 『二十世紀電氣目録-ユーレカ・エヴリカ-』
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世界観設定コラム The World
#09 電氣忍者
世界観設定 鈴木貴昭
それまで電氣を使った発明を動かすためには、その都度発電機で電氣を発生させる必要があり、それは大掛かりかつ手間がかかるため、喜八は別な手段を模索していた。
一つは発電機以外で電氣を作る方法、もう一つは発電機で作った電氣を蓄える方法であった。
スミス邸の書庫にあった八嶋隆三が集めた書籍、その中に「舎密開宗」という体系的な化学書があり、希硫酸に銅と亜鉛を浸すことで電氣が発生することが書かれていた。
他の書物の中にはより効率化させる手法も書かれており、これらを基に喜八は化学電池を作り上げた。
なお、銅と亜鉛、硫酸は喜八が仏具店に居候しているため、どれも仏具を作るのに必要で入手が容易であった。
とはいえ、硫酸のみは店にあるだけでは不足して、自作しなければならなかった。
こうして喜八は、液体が入っているのでこぼさないように持ち運びに注意を要するが、発電機のない状態でも電氣を使えるようになった。
電氣忍者の構造自体は非常に単純で、発電機にも使用している鉄芯に銅線を巻いたコイルからなっている。
コイルに電流を通すと磁力が発生し、鉄にくっつく。
これを電氣を入れたり切ったりすることで、鉄にくっつけたり離れたりして、壁などを登ろうとしている。
もっともくっつくのは鉄に対してであって、木や石では不可能なので、忍び込むのが鋼鉄船であったのが幸いした。
また両手の力だけで垂直な壁を登るのは並大抵の腕力では難しく、喜八一人では扱いきれない装置であった。
※登場する人物・団体・時代等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
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